秦野市のパート薬剤師の転職(求人)と高齢者の高血圧の基礎知識

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高血圧は、生活習慣病の中で一番多い疾患です。原因となる遺伝子が関与すると考えられており、高血圧の遺伝子として最も重要なのが、レニンーアンジオテンシンです。(レニンとは肝臓で作られるたんぱく質分解酵素)1997年アメリカで報告された米国高血圧合同委員会の第6次報告の高血圧治療ガイドラインの中に、生活習慣の改善、減量、減塩、カリウムの摂取、アルコール制限んど食事療法が中心に挙げられています。

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高血圧の定義

収縮血圧140mmHg以上あるいは拡張血圧90mmHg以上

 

高血圧の分類

1.収縮期血圧
収縮血圧140mmHg以上あり、拡張血圧90mmHg未満の場合を収縮期血圧といいます。

2.白衣高血圧
持続性に発展したり、代謝以上を併発したりします。非薬物治療で経過観察が推奨され、診察室での測定のみ高血圧となる場合は、診察室高血圧といいます。

3.難治性高血圧
降圧剤を投与しても収縮血圧140mmHg、拡張血圧90mmHg未満に血圧が下降しない場合をいいます。

4.食塩感受性高血圧
夜間高血圧など心血系危険因子が集積した状態が反映すると考えられている。特に高齢者では、減塩効果が著しい。

 

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高血圧の治療方針

高血圧を治療するのは、動脈硬化疾患を予防するためであり、日本人の死亡原因2位の心臓疾患、4位脳血管疾患を予防するためです。更に血液透析の原因のひとつである腎硬膜症も高血圧が要因となります。

 

高血圧の非薬物療法

1.アルコールの制限
アルコールの飲みすぎは、血圧を上昇させ降圧剤の抵抗性の原因となります。アルコールは、換算して30㎖/日に制限します。これ以上飲酒すると多量飲酒者とされます。日本酒で1合を超えると高血圧症の頻度が高くなります。アルコールによる高血圧は、節酒により速やかに効果がみられます。

2.禁煙
臨床試験により、喫煙者の心疾患発症率が高いことが明らかです。禁煙による肺がんの危険度低下は、5年~10年必要ですが、心筋梗塞は1~2年で効果がでます。

 

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3.運動療法
運動療法は、生体内の昇圧系を減弱し、降圧系増強して血圧調節のアンバランスを改善します。運動は、ウオーキングなどの軽い運動で効果があります。

 

高血圧の食事療法

1.ナトリウム制限
疫学調査により、ナトリウム制限で降圧効果が認められています。高齢者へのナトリウム制限による減塩は、脱水症、食欲低下などをおこすこともあるので、注意が必要です。

2.エネルギー制限
肥満者は、高血圧の人が多いので体重減少が血圧低下になるとことが認められています。

肥満者の場合は、20~25kcal程度に、非肥満者だと30~35kcalにエネルギー制限が必要となります。

3.高たんぱく食
高たんぱくの食事は、ナトリウムの尿への排泄を促進することで、血圧降下に有効であることが認められてます。十分なたんぱく質を摂取することは、高血圧で血管が切れる危険を防ぐ働きがあります。過度のたんぱく質の摂取は、腎臓に負担をかけるので腎障害の人はたんぱく質制限が必要です。

4.高カリウム食
カリウム補充療法は血圧低下させ、高血圧症の発症を抑え、高血圧患者では降圧効果が期待できます。

5.高カルシウム食
カルシウム摂取量と血圧値には、相関関係があります。

6.脂肪酸の割合
動脈硬化を抑制するために、飽和脂肪酸よりも多価不飽和脂肪酸の摂取が望ましいとされています。

 

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7.運動

正常血圧の人でも運動量の少ない人は、多い人と比べて、高血圧の発症頻度が30%増加します。

 

高齢者の白内障
80歳以上の高齢者はほとんど白内障にかかるといわれています。黄色、青色の識別が困難になるため緑色の紙に書かれた青色の文字が見づらくなります。

緑内障では眼圧が上昇することによって視力が低下するが、白内障では水晶体が混濁することによって視力が低下する。白内障治療薬としてはピレノキシン(商品名:カタリン、カリーユニ)やグルタチオン(商品名:タチオン)がある。
ピレノキシンは水晶体のタンパク質変性を防ぐ作用がある。
 
水晶体SH基はS-S結合を形成することで水晶体が混濁する。グルタチオンはこのSH基を保護することで白内障の進行を遅らせる。

 

高齢者の緑内障
緑内障は眼圧が上昇しているために起こる。そのため、緑内障治療薬は眼圧を下げるように作用する。具体的には眼房水の排出を促したり、眼房水産生を抑制したりする。ただし、眼圧が正常であっても緑内障を罹患することもあるので注意が必要である。

眼房水排泄促進薬
緑内障治療におけるキーワードは眼房水であり、この眼房水が多すぎると眼圧が上昇する。そして、緑内障治療薬では眼圧を下げるように働く。つまり、眼房水の量を減らすように作用する。
 
緑内障患者では目の中に眼房水がたくさんあるから、眼圧が上昇しているのである。それならば、眼房水をどんどん排出すれば良い。ただし、抗緑内障薬における眼房水の排泄経路には大きく分けて二つがある。一つはシュレム管、もう一つがぶどう膜強膜である。

・シュレム管経由
シュレム管経由による眼房水排泄促進薬にはコリン作動薬がある。つまり、ピロカルピン(商品名:サラジェン)のように直接ムスカリン受容体に作用するものや、ジスチグミン(商品名:ウブレチド)のようなコリンエステラーゼ阻害薬(ChEI) などがある。
 
・ぶどう膜強膜経由
ぶどう膜強膜を経由する薬物としてイソプロピルウノプロストン(商品名:レスキュラ)やラタノプロスト(商品名:キサラタン)などのプロスタグランジンF2α製剤がある。「~プロスト」と付けばプロスタグランジン製剤なので、分かりやすいと思う。
 
また、α1受容体遮断薬であるブナゾシン(商品名:デタントール)もぶどう膜強膜経由による抗緑内障作用を示す。
 
眼房水産生抑制薬
眼房水を排出するのも良いが、そもそも作られなければそれ以上眼房水が増えることもない。このような薬には脱炭酸酵素阻害薬や血管収縮薬がある。
 
・脱炭酸酵素阻害薬
脱炭酸酵素阻害薬にはアセタゾラミド(商品名:ダイアモックス)があり、この薬は緑内障以外にも利尿薬やてんかんの薬としても使用される。
 
・血管収縮薬
血管収縮薬としてはチモロール(商品名:チモプトール)、カルテオロール(商品名:ミケラン)などのβ受容体遮断薬がある。「~オロール」とくればβ遮断薬であるなお、緑内障治療薬にα受容体遮断薬やβ受容体遮断薬が用いられることから分かる通り、その反対の作用を示す抗コリン薬は緑内障に禁忌である。

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